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腰痛の一般的治療

 1. 安静
急性腰痛の初期治療として、局所安静は必要と考えられます。

一方、慢性腰痛では局所安静は有効ではありません。
急性期を過ぎたら、動ける範囲内で積極的に動かすことが推奨されています。


2. 鎮痛薬
痛み止めの薬は、急性腰痛の初期には有効性が証明されています。
内服薬あるいは座薬として使用されます。
ただし、気管支喘息の一部の患者さんには鎮痛薬を使えない人がいるなど、
鎮痛薬には注意点が多く、医師の指示の下で使用するのが原則です。

一方、慢性の腰痛に対しては、鎮痛薬を漫然と続けるのは疑問です。
鎮痛薬を使い続けても一時しのぎを繰り返しているだけで、慢性腰痛が治るわけではありません
また、鎮痛薬を長期間連用すると、副作用が心配されます。
主な副作用は胃潰瘍、腎臓障害、肝臓障害などです。


3. 湿布薬
腰痛の時に必ずといってよいほど使われるのが、湿布です。
通常、湿布には鎮痛剤が塗込められていて、
それを患部に貼ることによって、痛みを軽減します。
したがって、湿布は、急性腰痛にはある程度の効果が期待できます。

ただ、注意すべきなのは湿布の使い方です。
まず、急性腰痛の初期には冷湿布を貼ります。
急性腰痛の初期、筋肉は炎症を起こしているからです。
筋肉が炎症を起こしている間は、冷やすのが基本です。
温湿布は初期の2〜3日は使わずに、動けるようになってからの方がよいでしょう。


一方、慢性腰痛には湿布はあまり効果的ではないようです。
湿布を貼付している間は、少し腰痛は軽減しますが、
慢性腰痛の原因が取り除かれるわけではないからです。

特に、夜の睡眠中ずっと湿布を貼付しておくのはお勧めできません。
腰の筋肉を冷やしてしまう可能性があるからです。
湿布は、日中に貼付して3時間程度で取り除いたほうがよいでしょう。


4. コルセット
病院で処方されるものから通販で買えるものまで実にいろいろなコルセットがあります。
基本的にコルセットが必要なのは、腰椎に(圧迫)骨折のある急性期です。
骨折部位に負担がかからないように固定しておく必要があるからです。

また、圧迫骨折のない急性腰痛でも、1〜2週間までの間であれば、
歩行などの体動時の腰痛軽減のために、コルセットを使う場合があります。

一方、慢性腰痛にはコルセットの有効性は不明です。
コルセットを巻いて動くことが楽になる方は試してみてもよいでしょう。
長期間にわたり装着してしまう人も多いようですが、
慢性腰痛では「動かさない」よりも「動かす」ほうが適切です。


5. 腰部牽引療法
特に、椎間板ヘルニアと診断された時に、腰部牽引療法を試される場合があります。
これは、ベッドに寝た患者の腰部と臀部を大きな帯で包むように巻き、足の方向に引っ張るものです。
牽引によって、腰椎の間から飛び出した椎間板が元の鞘におさまりやすくなる
というのがこの治療の理屈です。

急性期にはごく一部のケースで有効な場合もあるようですが、
医学的には、その有効性は証明されていないのが現状です。

慢性腰痛に対しては腰部牽引療法の適応はないでしょう。


6. 局所麻酔薬注射
腰痛や下肢への放散痛が強い時にしばしば硬膜外ブロックという治療が行なわれています。
これは痛みを感じている神経を局所麻酔薬で麻酔するものです。

硬膜外ブロックは、お尻や下肢の坐骨神経痛があまりにもひどい場合に、一時的に痛みを和らげる治療です。
したがって、慢性腰痛に対する適応はほとんどないと考えられます。


7. 手術
腰痛に関連した手術で最も多いのは、椎間板ヘルニアの手術です。
一般的には、腰椎と腰椎の間から突出している椎間板ヘルニアを摘出する術式がとられます。

しかし近年、この手術の是非が議論されています。
10年ほど前までは、椎間板ヘルニアになってしまうと、その部分が改善することはないと考えられていました。
従って、ある程度以上突出してしまった椎間板ヘルニアに対しては、手術するしかないというのが常識だったのです。

しかし、実は必ずしもそうではないということがわかってきました。
MRIという写真で経過をみると、椎間板ヘルニアが自然に小さくなったり消失してしまう場合がかなりあるのです。
このヘルニア自然退縮のからくりは、体内の異物処理細胞の働きによると考えられています。

人間に備わっている自然に治ろうとする力のおかげです。
人間の自然治癒力ってすばらしいですね。
従って、椎間板ヘルニアと診断されても、治療方法として手術を選ぶのには相当慎重に考えなくてはなりません。

つまり、椎間板ヘルニアそのものは、経過をみていれば自然退縮することも多いわけですから、
わざわざ手術して摘出するにはよほどの理由が必要というわけです。
その理由として考えられるのは、ヘルニアが神経根を強く圧迫し、
『下肢に力がはいらない』
『排尿や排便が思うようにできない』
『ひどい坐骨神経痛がどうしても改善しない』場合などです。

少なくとも“腰痛”だけでは椎間板ヘルニア手術の理由にはならないと考えて下さい。



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